色覚サポートメガネの仕組み
色覚サポートメガネの仕組みのイメージ

近年、色覚異常の人々が色覚サポートメガネをかけて、世界をはじめて鮮やかな色で見た瞬間を紹介する動画が話題です。色覚サポートメガネを贈られた人は、フルカラーの視界を手に入れることで、世界が劇的に変化しています。

現在、色覚異常を治す方法はありませんが、色覚サポートメガネを使うことで色の区別がしやすくなります。色覚サポートメガネは、どのように機能するのでしょうか。

色覚異常とは

色覚異常は、特定の色の濃淡と彩度の低下によって起こります。網膜内にある錐体(すいたい)光受容体、いわゆる錐体 は、目に入る光の波長を感知すると、錐体細胞内の赤・緑・青3種類の色素を刺激します。この刺激が脳に伝わり、異なる色として認識されるのです。

もっとも多く見られる赤緑色覚異常は、赤と緑の錐体が正常に機能していない状態です。赤と緑の光の波長を区別できないため、脳がこの2色を認識しづらくなっています。

色覚サポートメガネの機能

色覚サポートメガネはレンズ内にある光のフィルタをとおして、色の彩度、濃淡、種類を区別し見え方をサポートします。錐体が正しく機能していない人でも、光のフィルタが赤と緑を見分けにくくする光の波長をブロックすると、色の明暗や濃淡の識別をしやすくなるのです。

色覚サポートメガネは錐体の機能そのものの改善はできませんが、色覚異常に悩む人が世界をフルカラーで見えるようにサポートします。色覚サポートメガネの技術により、色覚異常の人も鮮やかな景色を楽しめるでしょう。